【教えて】お金を借してくれる会社はいつごろからできたの?
Q:お金を貸すお仕事は、いつごろできたんですか?色々調べたのですが、ぜんぜん分かりません。できた理由とかどこでできたとか、歴史のこととかいろいろ知りたいです。自由研究で調べているので教えてください。よろしくお願いします。
A:日本では1929年に、とある銀行が行った小口融資(少額のお金を貸すこと)が始まりと言われているわ。それまでは会社や団体に融資という形はあったものの、仕事というよりも富豪(お金持ち)が寄付したり見返りを求めて融資する…という形だから仕事とは言い難いかもね。
つまり、個人や団体にお金を貸したりするのを仕事としたのは、1929年であっているはずよ。翌年には他の銀行でも小口融資を始めたりしたの。その頃は国が利息や審査の基準なんかを考えていなかったから、借りる資格も金額、利息もけっこうまちまちよ。確か初めて行った銀行の利息率は年8%程度。なかなか良心的と言えるわね。
余談だけど、金利の上限を国で制定することになったのは1954年。その時は最大金利が年109.5%だったというから驚きね。1年で倍額返さないといけないなんて…。そこから徐々に引き下げられ、2013年時点では20%までに下げられているわ。
そこから1960年になると、大阪で団地金融というものができて、これが消費者金融の元祖と言われているの。ちょうど日本がすごい勢いで成長した時代で、ものが余ってきた時代。それまでは質屋といって、お金に困った人が何か品物を質屋で売っていたの。品物が増えたら質屋が買い取っても大したお金にならないから、どんどん質屋がなくなっていき、代わりに団地金融が広がっていった…。すこし難しいかしら。
そして1970年には「オイルショック」と呼ばれる時期を迎えるの。これは原油(ガソリンやその他の油と思っていいわ)がすごく値上がりしたために起こった事件で、日本中で様々な品物が値上がりし、多くの人が経済的に厳しい状態に追い込まれたの。お金が必要な人が増えれば、当然お金を貸す仕事も増えるということね。この頃から消費者金融が増え始めたわ。
1983年では、消費者金融は23万社もあったというから驚きね。さっきも書いたけれど、金利もひどく高いものだったから消費者金融によるトラブルも絶えなかったわ。それを問題視した国が、しっかり法律を整えたり金利を下げたりしたってこと。おかげで悪徳な消費者金融が激減し、翌年には3万3千社になったの。減りすぎよね…。
そして現代に至る。ってとこね。大体わかったかしら?それにしても小学校の自由研究で金融機関の歴史を調べるなんて渋いわね…。なぜこの題材を選んだのか気になるけれど、その探究心は将来の役に立つかもね。歴史もしっかり学んで、立派な大人になるのよ。私も今回色々と勉強になったわ。