【不安】住宅ローンを返しきれずに私が死んだらローンは残りますか?

Q.まだ結婚もしていない私には早いのかもしれませんが、住宅ローンについてちょっと不安に思うことがあります。私は年のわりには古くさいのかもしれませんけど、真面目に働いて、結婚して、住宅ローンを組んで家を買えたらなぁということをよく思います。両親がそういうタイプだったので、無意識にそれを理想にしているのかもしれません。

それで、住宅ローンって20年とか30年とか、かなり長期のローンになるじゃないですか。その間に事故や病気に遭う可能性もゼロではないと思うんです。もし将来私が家庭を持ち、住宅ローンまで組んだとして、大黒柱である私が途中で死んでしまった場合、返しきれなかったローンはどうなるのでしょう?残された家族に高額ローンの請求が回ってしまうのでしょうか?

A.家庭を持ち、家を持ちたいと考えている人からよく心配される点だよこれは。まだ住宅ローンというものが現実的な話として持ち上がっていないうちからこういうことに気づけるということは、かなり本気なんだね。ローンは後になってから後悔してももう遅いものだ。不明な点はローンを組む前に解決しておかなきゃいけないから、気になるのなら早めに解決しておくのもいいことだと思うよ。

質問にあった「主たる稼ぎ手である自分が死んだら?」という想定だけど、実際にお金を貸す側である銀行とかもそういう想定をしているものなんだよ。やっぱり期間が長いからねえ。残念なことに、本当に住宅ローンを残したまま、債務者が亡くなるケースというのもあるんだよ。

じゃあそういうときどうなるのかについてだが、実はローンを組む前にもう手を打ってあることが多いんだ。銀行とかもそういう想定をしているって言ったろ?この問題はローンを組む側も不安になる点だけど、お金を貸す側はもっと不安になる点なんだよ。債務者が亡くなったとき、残された家族に高額なローンの支払いを求めたところで、無い袖は振れないんだから、結局貸し倒れに終わってしまう可能性が高いんだよ。それは銀行にとってもかなり困る事態なんだ。

そのためのリスクヘッジとして、住宅ローンの提供元は生命保険に加入させるという方法を取っていることが非常に多い。住宅ローンを組みたいのであれば、加入は強制になる。加入すること、加入できることが融資の条件になっていたりするんだよ。「生命保険に入れるくらい健康に不安はありません」ということを融資を受けるにあたって証明すると同時に、万が一の事態においては保険金がおりるというリスクヘッジにもなるわけだ。

だからね、住宅ローンを本気で検討している人たちにとって、審査を通過するために必要な返済能力は年収を始めとした経済力だけではないということなんだよ。この場合、健康であるということ自体が返済能力を保証するものになるんだ。健康状態に不安がある人はどれだけ高給取りでも住宅ローンは組めないことが多い。深刻な持病とかがあると生命保険に入れず、生命保険に入れないなら住宅ローンも審査に通らないと、こういう仕組みになっているわけだ。まだ住宅ローン申請を本気で検討している段階ではない君にとって、この点はまだ知らないことだったかな?

つまり最初にされた質問、もし主たる稼ぎ手である大黒柱が死んでしまったとしたら?という想定だけどね、大抵の場合は債務者が死亡したことによって生命保険が下り、そのお金によってローンの支払いは一括で終了することが多いんだ。銀行は貸し倒れにならなくて済む、残された家族は高額ローンの支払いに苦しまなくても済むということなんだね。高額で長期のローンだけに、対策はバッチリ取られてるんだよ。

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